休校対策シリーズ第2回:英語と数学が遅れると何が問題なの?

前回、英語と数学の遅れが問題になるとお話ししました。今回はそれがどういうことか、のお話です。

大体の内容

簡単に言うと以下の通りだから、です。

  1. 内容の繋がりが強い
  2. 受験で差がつきにくい

1つずつ説明していきます。

内容の繋がりが強い

前の学年の内容をわかっている必要がある

内容の繋がりが強いと言うことは、以前の内容を無視して先に進めることが難しい、と言うことです。

英語なら、

  • be動詞、一般動詞…すべての内容に関わる。
  • canなどの助動詞、to不定詞、動名詞…ニュアンスを伝える。
  • 接続詞、関係代名詞…文が長い英文で使われやすい。

と、英文を読むことが難しくなってきます。

数学ならば、

  • かけ算やわり算…割合、速さ、比例反比例へ繋がる。
  • 方程式…連立方程式、2次方程式へ繋がる。

といった具合に、1つ1つの学習単元を進めるために必要な知識となります。

ですので、前の学年の内容は頭に入った上で、次の学年に進むことが望ましいのです。

まとめて復習するチャンスがあまりない

一方で、前の学年の内容を理解していないといけないと言うことは、お子様によってどこまで戻って学習し直すかが変わってくる、と言うことです。

例えば夏休みであれば、受験生の皆さんは学校の宿題で、今までの総復習をしていくことでしょう。

ただ、それはあくまで全員に対する宿題です。
お子様1人1人にとって本当にまとまった内容ではないでしょう。
本当にお子様が戻って学習しなければならない内容が抜けている可能性はあります。

受験で差がつきにくい

これは英語や数学の偏差値や内申点が上がらない、と言うことではありません。
基本的に、お子様が頑張れた分だけ、理解は深まり、理解が深まった分、成績も上がるものです。

ここで説明したいのは、以下の2点について、です。

  1. 英語や数学の受験問題は難しい
  2. 同じ受験校の合格者で英語や数学の実力に大きな差はつきにくい

順を追って説明していきましょう。

英語や数学の受験問題は難しい

国語や理科、社会が簡単と言うことではありませんが、英語と数学の問題は特に難しくなりやすいです。

たとえば都立高校の入試で考えた場合、自校作成以外の英語や数学の問題は以下の特徴があります。

  • 英語
    • リスニングと読解問題のみ。
    • 文法は英作文や、読解問題の中で問われる。
  • 数学
    • 大問1が計算問題をはじめとした小問集合で46点分。
    • 大問2以降の難易度はどんどん上がる。

まず、英語からいきましょう。

英語の問題の難しさ

リスニングと読解問題のみと言うことは、独立した英文法の問題が存在しない、と言うことです(2次募集では文法問題があります)。
従って、今多くのお子様が進めているような過去形、受動態といった問題を溶けるだけでは、入試の対策にはならないのです。

その証拠に、英語の得点分布は以下のようになっています。

東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査報告書より抜粋、追記

通常、平均点に近いほど多くの受験者が集まるもので、実際に国語や数学はそういう形になっています。
英語は28点から80点あたりまで、受験者の分布がほぼ同じですね。

このように、リスニングと読解という構成上、高得点をとるのが非常に難しい状況です。

数学の問題の難しさ

次に数学です。

数学は大問1で9問。
(1)〜(8)の計算や簡単な図形問題が5点で、(9)の作図が6点の、計46点分です。

たった9問で半分くらいもらえるなら楽勝じゃないか、と思うかもしれませんが、

同じ受験校の合格者で英語や数学の実力に大きな差はつきにくい

さて、これまでは英語や数学の入試問題の難しさを解説してきました。
ここからは、実際に高校で受験する場合のお話です。

例えば都立本所高校を受験するとしましょう。
本所高校のデータは以下の通りです。偏差値などは80%合格ラインです。

高校名本所高校
学科名普通科
偏差値50
5科目の得点310/500
換算内申43

偏差値が50ということで、近所の本所高校を例にしました。
換算内申は置いておいて、受験当日に310点以上を取るには、どうしたら良いでしょうか。

ここで、2019年度入試のデータを見てみます。

2019年度都立高校入試の平均点

国語数学英語社会理科
71.0点62.3点54.4点52.7点67.1点

合計しても310点にはなりませんが、これが各科目の平均点、つまり偏差値50となる得点の目安です。

この時、12月あたりで大体平均点を取れる実力があったとして、最も力をかけるべき科目はなんでしょうか。

伸びやすい科目、基準を目指すべき科目

伸びやすい科目、それは、国語、社会、理科です。
この3科目は、かけた時間に比例して伸びやすい傾向があります。

国語で言えば漢字や作文、社会や理科だと基本的な用語の理解、都立特有の出題形式など、色々と打開策があるためですが、英語や数学はどうでしょう。

先で説明した通り、前の学年の内容を理解している必要があるため、いきなり「2次方程式だけ勉強しよう」とすることはできないのです。

また、難易度の問題もあるため、英語や数学は必然的に基準点を目指すことになります。
さっきの例で言えば、平均点以上、ですね!

そうなると、差がつくのは国語や理科、社会を直前にどれだけ頑張れるか、となります。

英数は早期からの解決を!

もちろん、「だったら英語や数学は勉強しなくて良いや!」とはなりません。
英語や数学の役割は、志望校の基準となることです。

つまり、

英語や数学を早めに頑張ることができれば、より上の高校を目指せる

ということです!